グリーンウッドワーク増補改訂版

グリーンウッドワーク増補改訂版

やわらかい生木を手道具で削って日用品を作るーー

「グリーンウッドワーク」の本格ガイドブックが、

さらに充実の内容で登場。

「グリーンウッドワーク」とは、乾燥していないみずみずしい生木を手道具で割ったり削ったりして、暮らしの道具を作る木工のことです。

欧米発祥で、年々人気が高まっており、近年は日本でも注目を集めています。

電動工具や大型の工作機械を使わないため、安全で大きな音を出さずに作業できます。環境にも優しく、誰でもどこでも手軽に楽しめる、DIY向きの木工と言えます。

本書は、そんなグリーンウッドワークの魅力とテクニックをたっぷり詰め込み、本格的に解説する日本初のガイドブック。

2019年に出版した『生木で暮らしの道具を作る グリーンウッドワーク』に、新たな日用品の作り方など32ページを追加した増補改訂版です。

著者が15年間にわたり海外のグリーンウッドワーカーとの交流や日本の仲間たちとの実践を通じて得てきた知識や技術を、わかりやすく1冊にまとめました。

おもな道具や材料の紹介はもちろん、木の伐り方や割り方、斧とナイフの使い方、塗装方法などグリーンウッドワークを始めるうえで知っておきたい基礎知識をていねいに紹介。

とくにナイフワークは、基本から応用まで13種類の削り方を豊富な写真とともに紹介していて、用途に合わせた削り方を学べます。

グリーンウッドワークで作れる日用品も多数紹介。

箸やスプーン、ククサ、お皿、フォークとナイフなど普段使える食器から、小物入れとしても使えるお盆、子ども用の椅子といったものまで、さまざまな暮らしの道具の作り方を詳細に掲載しています。

やわらかい生木を使い、手道具で作るからこそできる、繊細で優しい形の日用品。生木で作った作品は、時間がたつと乾燥して縮んだり、ゆがんだりする特性もまた面白く、使い込んで徐々になじんでいくもの作りを楽しめます。

伝統的な木工と現代的なエッセンスが融合した「古くて新しい木工」をこの本で感じ取り、実践してみてください。

【著者】

久津輪 雅(くつわ まさし)/1967年生まれ、福岡県出身。20代はNHKディレクターとして「クローズアップ現代」などを担当。30代で木工に転じイギリスで家具職人に。40代からは岐阜県立森林文化アカデミーで木工教員。グリーンウッドワークの研究・開発・普及をライフワークにしている。海外の木工家を日本に招いて講座を企画したり、自ら海外で講座や講演も行うなど、国際交流にも力を入れている。著書に『ゴッホの椅子』(誠文堂新光社)。